ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

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岡山・高梁の「吹屋ふるさと村」はノスタルジックな空気が残る街並みだった

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 「ベンガラ」が築いた歴史ある街並み・吹屋へ

 

岡山県は高梁市にある「吹屋ふるさと村」へ行ってきました。江戸時代末期から明治時代にかけて「ベンガラ」という顔料で繁栄した地区で、当時の豪商たちが、話し合いの末に街全体を統一したコンセプトの元に築いた古い街並みの残るエリアです。現在は観光地として整備され、平成24年には国土交通省の「都市景観大賞」を受賞しています。この吹屋地区の街並みは、旅行ならではのノスタルジックで非日常を感じることができる街でした。

 

吹屋へのアクセスは車をオススメします

吹屋地区は鉄道の路線からかなり離れた場所にあるため、アクセスはバスか自動車になります。伯備線の備中高梁駅を拠点とした場合、バス・自動車での所要時間は約1時間程度です。

 

バスの場合、JR伯備線「備中高梁」駅から発着する路線バスで吹屋に向かうことができます。ただ、本数が1日3本(10:50備中高梁発→11:48吹屋着、13:50発→14:48着、18:00発→18:58着)なので、予定は計画的にしておかないといけませんね。

 

私達は時間の都合などもあり、レンタカーでアクセスすることにしました。岡山桃太郎空港からレンタカーで備中高梁へと入り、備中松山城の観光を経て吹屋へ、というコースです。岡山旅行で岡山桃太郎空港を使うのであれば、レンタカーを借りて移動するのがオススメです。

 

備中高梁駅から国道313号線、県道300号線と車を走らせ、約45分ほどで吹屋地区に到着できました。吹屋ふるさと村の入り口に大きな駐車スペースがあるので、駐車場所には困らないと思います。 

 

ノスタルジックな街並みがお出迎え

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吹屋ふるさと村の入口にある駐車場に車を停めて、さっそく街並みを歩きます。建物の扉から格子、塀や瓦まですべてが少しくすんだ感じの赤色で統一されています。この赤がいわゆる「ベンガラ色」。酸化鉄がベースになった顔料なんですね。ちょっとくすんだ感じの色合いがどこかノスタルジックな空気を感じさせてくれます。

 

また、電柱や電線が極力見えない形に整備されているのも吹屋ふるさと村の景観の良さ。電柱や電線は生活に欠かせないものではあるものの、その姿が見えるとせっかくのノスタルジックな空間が一気に現実に戻ってしまいます。こういった景観向上の取り組み、素晴らしい。

 

ちなみに、日曜日にはこのノスタルジックな街並みの中を、これまたレトロな赤いボンネットバスが走ります!過去には吹屋ふるさと村内の循環バスが走っていたそうですが、現在は高梁駅から周辺観光をしながら吹屋ふるさと村へ向かうバスツアーのバスとして使われています。乗ってみたいなぁ。。。大人3,750円で、吹屋観光までついてくるのはお得かも。

 

 

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街並みがベンガラ色に統一されているので、公共施設や店舗もベンガラ色の外装に統一されています。ふるさと村内にある、開局明治7年という郵便局ももちろんベンガラ色。のれんの色がまたいい風合いなのです。 

 

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 通りの裏手にある「本山山神社」。ベンガラ色と緑が鮮やか。江戸時代に建立された神社なのですが、現在は別の神社に合祀されていて、本殿などがわずかに残るだけとなっています。ふるさと村の少し高いところにある神社だったので、昔は村を見守る存在だったのかな、なんて想像してみたり。 

 

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 人の生活のぬくもりが感じられるのが、この吹屋地区の街並みのほっとするところ。どこか懐かしさを感じる場所でした。いい感じで現実と非現実が混じり合っていて、非常に好みの場所でした。

 

築100年を超える旧吹屋小学校へ

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吹屋の町並みを歩いた後「旧吹屋小学校」へと向かってみました。明治6年に開校して以来、平成24年3月まで現役の小学校として使われていた木造校舎が今も残っているのです。

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威厳すら感じられる木彫りの立札。 

 

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錆びついた風向風速計。

 

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 テレビとか映画でしか見たことのない、木造の小学校。自分が通っていた小学校はこんなに古くなかったし、鉄筋コンクリートの建物だったと思いますが、なぜだがとても懐かしい感じ。誰もがここに来るとそんな思いを抱くのかな、と。

 

 ※2015年10月より、旧吹屋小学校を文化財として後世に伝えるため、保存修理工事が始まりました。建物全体が囲いで覆われてしまうため、外観の見学もできなくなっているようです。2020年まで工事の予定なので、観光の際はご注意ください。

  

とびきりレトロなカフェ「Cafe 紅や」で一休み 

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ひと通り吹屋を散策して、そろそろ車で倉敷へ向かおうか、、でもちょっと一服したいよねー。。と思っていたら「Cafe 紅や」さんへ。ちょうど吹屋ふるさと村の入口の駐車場近くなのです。

 

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 茅葺屋根の古民家に手を入れながら、アンティークを並べたり販売したりcafeとしてお茶を出したり、というお店。お客さんは自分たちだけ。窓からはさわやかな風、蚊取り線香のにおい。ほっとする、落ち着いた時間でした。 

 

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 お茶の時間には高梁紅茶をいただきました。あっさりと優しい紅茶。普段飲む紅茶はわりと濃い目のものが多かったので優しい味が染みました。おいしい。一緒につけていただいたクッキーともよく合います。紅茶を飲みながら、窓から抜ける風を受けて、さわやかな気分です。

 

 

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 吹屋に流れるゆっくりとした時間を味わえる、ステキなcafe 紅やさんでした。

 

 

懐かしさ、ノスタルジーを感じられる吹屋ふるさと村。いい時間を過ごせました。