ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

ネコと夜景とビール

同じラガーだけど違いはどこにある?「キリンラガー」と「キリンクラシックラガー」を飲み比べてみる

キリンクラシックラガー缶

昔ながらの「キリンクラシックラガー」を飲む

 

家飲みのビールはケース買いせずに1本ずつ買う派です。昔は好きな銘柄をケースで買っていたのですが、途中で飽きてしまったりして飲みきらないときがあってから、飲みたい時に都度買うことにしました。面倒は面倒かもしれませんが、飲みたいビールをその日の気分で選べるのはなかなか楽しいです。

 

そんな中、普段飲みのビールとして選ぶことが多くなったビールが「キリンクラシックラガー」です。昭和40年代、国内シェアの半分以上を占めていたキリンビールの主力商品「キリンラガー」を復刻させたビールとして2001年に発売されたビールです。昭和40年代当時の製法と同じ熱処理製法で作られたビールです。

 

昔ながらの製法「熱処理」とは

ちなみに、熱処理製法というのは、ビール醸造の工程で行う「発酵」に使われた酵母を加熱殺菌することで発酵を止めることを言います。酵母が残っていると、商品として世に出たあとも発酵が進んでしまうため、商品としての質が変化してしまうことになります。いわゆるクラフトビールの種類の中には、あえて酵母を生きた状態で残して商品化するものもあります。

 

実は、最近は技術の発達により、酵母を加熱処理せず、フィルターでろ過して酵母を取り除くことが一般的で、これがいわゆる「生ビール」と呼ばれているものです。コンビニやスーパーで並ぶビールのラベルを見ると「生(非熱処理)」と書いてあるビールが多いはず。大手メーカーの扱うビールは、ほとんどが生ビールになっています。

 

ラガー=熱処理、ではない

ちなみにお恥ずかしい話ながら、私は「ラガー」=「熱処理したビールのこと」だと勘違いしていて、今販売されているキリンラガーは熱処理ビールだとずっと思い込んでいました。しかしながら、キリンラガーは1996年に非熱処理に変わり、現在店頭に並んでいるキリンラガーは熱処理をしない「生ビール」になっています。キリンラガーを生ビール化したのは賛否両論(否の方が圧倒的に多かったと聞いていますが)だったとか。

 

ちなみにちなみに「ラガー」はビールの醸造時、下面発酵で醸造されるビール全般のことを指しています。日本の大手メーカーが出しているビールはほとんどがラガータイプということになります。上面発酵のビールは「エール」で、そこからさらに細かくビールの種類が分かれていくのですが、それはまた別の機会に。
 

どっしりとした苦味のあるキリンクラシックラガー

キリンクラシックラガーをグラスに注ぐ

さて、うんちくはこれくらいにして、さっそくキリンクラシックラガーを飲んでみることにします。キリンクラシックラガーは、上にも書いたとおり昔ながらのビールというイメージ。昔ビールと言えばとにかく「苦い!」という印象しかありませんでした。

 

グラスに注いだキリンクラシックラガーは、少し明るく美しいゴールドのカラー。一口飲んでみると、どっしりとした苦味が口に広がっていきます。あー、これだ。子どもの頃に自分が想像していたビールの味だ。

 

とはいえ、ただ苦いだけではなく、苦味の奥に麦芽の旨味と甘みをほんのりと感じさせてくれます。アルコール度数は4.5%と少し低めですが、どっしりとした苦味と麦芽の旨味が飲みごたえを作り出しているので、決して軽いビールではないのです。とげとげしさではなく、丸みのある味わい。晩酌で飲んでも食事に負けない味わいで、食事と合わせて飲みたいビールです。

 

キリンラガービールも飲んで比べてみる

グラスに注いだキリンラガービール

そういえば、クラシックラガーと現行のキリンラガービールをちゃんと飲み比べたことがなかったな・・・ということで、キリンラガービールも飲んでみることにしました。色味はクラシックラガーに比べると少しだけ明るい感じ。

 

飲んでみると、炭酸の刺激とホップの苦味が口に広がります。上にも書いた通り生ビール化しているせいなのか、キリンクラシックラガーと比べるとキレが増している印象です。苦味はありますが、すーっと消えていく後味。苦味はしっかりありますが、クラシックラガーよりすっきりした感じを受けます。昔ながらのクラシックラガーのどっしり感というのはあまり感じられないかも。

 

こう比べてみると確かに現行のラガーとクラシックラガーはやはり別物なんだな、とわかりますね。  
 

同じ原材料だけど、風味は違うラガーとクラシックラガー

キリンクラシックラガーとキリンラガーの缶を並べて原材料を比べる

原材料はどちらも「麦芽・ホップ・米・コーン・スターチ」となっていて、実は同じなんです。醸造方法・処理方法が違うだけでこうも味わいが変わるのか、というのがよくわかります。スッキリしたビールも好みですが、ラガーとクラシックラガーを飲み比べてみた結果、今のところの個人的な好みはクラシックラガーかな。

 

クラフトビール全盛で、ペールエールやIPAなど香り高いビールが流行の中心にありますが、その一方で日本の昔ながらのビールの味わいが自分は好きなので、クラシックラガーは引き続き飲んでいきたいですね。

 

キリンラガーがまだ熱処理ビールだった時代を懐かしいと感じられるのは、私の父親や義父の世代(昭和20年代生まれ)ですかね。今度、奥さんの実家に遊びに行ったら、義父さんとクラシックラガーで乾杯してみようかな。

 

同じラガーの名がついているけど、実は製法も味わいも大きく違う「キリンラガービール」と「キリンクラシックラガー」を飲み比べてみた記事でした。

  

サッポロビールの伝統「赤星」とも飲み比べてみました

サッポロビールにも、伝統の熱処理ビール「赤星」ことサッポロラガービールがあります。同じ熱処理同士、こちらも飲み比べてみました。

daiki-photo.hatenablog.jp

 

料亭などでも使われている、伝統のビールグラス。うすはりでビール本来の風味を楽しめます。ちょうど350ml缶一本分が注げて、ぐいっと一口。

松徳硝子 うすはり グラス タンブラーL 375ml

松徳硝子 うすはり グラス タンブラーL 375ml

 

 

うすはりグラス「ピルスナー」のレビューをしました。香りを感じられるグラスです。

daiki-photo.hatenablog.jp

 

ビール新商品の発売日、まとめてます。

現行のビールだけでなく、新作ビールもいろいろ飲みたい。飲みたい気分にあわせてビールを選ぶのって楽しいですよね。新作ビールの発売日をまとめています。お気に入りの一本が見つかりますように。

daiki-photo.hatenablog.jp