ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

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瀬戸焼の歴史を感じさせる、フォトジェニックな小道。瀬戸「窯垣の小径」でフォトウォーク

窯垣の小路1

 瀬戸・「窯垣の小径」へ

 

ゴールデンウィークに奥さんの実家のある名古屋へ帰っていたのを利用して、同じ愛知県は瀬戸市にある「窯垣の小径」へ写真を撮りに行ってきました。瀬戸に行くことになったのは、ケイスケさん(id:keisuke9498)のこちらの記事がきっかけでした。

sakak.hatenablog.com

 

この記事をきっかけにして、ケイスケさんがtwitterで声をかけてくださって、瀬戸の街を案内してくださることになったのです。朝9時に名鉄瀬戸線の「尾張瀬戸」駅でケイスケさんと合流して、いざ窯垣の小径へ。

 

お恥ずかしい話、愛知県の中でも瀬戸がどこかわかっていなかったのですが、意外と名古屋の中心街からすぐなんですね。中心街の栄から名鉄瀬戸線で約40分で尾張瀬戸駅へ到着します。

 

尾張瀬戸駅から窯垣の小径へのアクセスは、ケイスケさんのご厚意で車で窯垣の小径まで連れていっていただきました!恐縮の極みです。。

 

ちなみに、公共交通機関でアクセスする場合は尾張瀬戸駅から出ている名鉄バスで品野方面行きのバス、もしくは名鉄バス古瀬戸経由赤津方面行きのバスに乗り「瀬戸公園」停留所下車後徒歩3分、となっています。名鉄バスのホームページを見ると3番乗り場から出るバスのようですね。ちなみに、徒歩の場合は20分ほどの距離となります。

 

尾張瀬戸駅|名鉄バス

 

 

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今回は、マニュアルフォーカスの単焦点レンズで、見事な1枚を切り出すケイスケさんとご一緒してのフォトウォーク。自分もあやかろうとマニュアルフォーカスのレンズである「Ai Nikkor 50mm f/1.4S」を装着して瀬戸散策へ行ってきました。

 

1981年発売のレンズですが、いまだ現行ラインナップを張っている名玉です。

 

 

窯垣の小径は、窯道具の廃棄物を重ねた石垣

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「窯垣の小径」の名前にもある「窯垣」とは、焼き物の生産で使われる窯道具を積み上げて作られた塀や石垣のことを言います。この窯垣が約400メートルほどの細い坂道に何か所も作られていて、それぞれの窯垣を見ながら、瀬戸焼の歴史を感じられる散策路となっています。

 

ちなみに、窯道具は焼き物を窯で焼くときに使われる道具を指していて、窯に作品を入れる際に作品が床や他の作品とくっついたりしないようにする道具であったり、作品を中に詰めて窯に入れて焼くような道具などがあるそうです。こういった窯道具は一回使うと不要になってしまうので、これを積み重ねて、窯垣ができあがったというわけです。

  

窯垣がいたるところにあるということは、瀬戸焼の窯元がそれだけあったということで、ここに瀬戸焼の歴史があったといってもいいのかもしれません。

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窯垣はそれぞれ積まれている窯道具が違うので、「窯垣の小径」を歩けばいろいろなデザインの窯垣が出迎えてくれます。ここは円柱型の窯道具がびっしりと積まれた窯垣。「ア」は作家さんの屋号だそうで、他の屋号も確認することができます。

 

 

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現在も、作家さんをはじめこの小径の周囲に住まれている方が多く、人が生活している気配・空気を感じられます。私にとっては非日常の世界ですが、ここには住んでいる方々の日常があるわけで、日常と非日常がクロスする場所になんだかわくわくしてきますね。

 

瀬戸焼の歴史を語る「窯垣の小径資料館」へ

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 窯垣の小径の途中にある「窯垣の小径資料館」へ入ってみました。開館時間は朝10時からで、私達が到着したときはまだ開館時間前だったのですが、ご厚意で入らせていただくことができました。

中には瀬戸焼の歴史を辿ったギャラリーがあり、ボランティアの方が丁寧にわかりやすく説明をしてくださいます。

 

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営業時間前にもかかわらず大変親切にしてくださって、さらには普段は管理人控室となっている家屋の中にも入れてくださいました。この建物も元々は江戸時代後期~明治ごろに建てられて、今日まで使われているという大変歴史ある建物。中にある道具も歴史を刻んできたものばかり。

 

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古いものは創りだすことができないので、こうやって残っていること自体がとても貴重なのですが、間近で見せていただいたり、体感することができる、とても貴重な体験をさせていただいた時間となりました。

  

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資料館の裏手にも、これまた立派な窯垣がありました。恐らく小径の中でも最も大きな窯垣。静かにたたずみながらも、迫力を感じさせる窯垣でした。ガイドブックには決して書かれていない、瀬戸焼の長い長い歴史を体感できる空間です。

  

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小径のさらに先へ

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「窯垣の小径資料館」を後にして、さらに先へと進んでいきます。 

 

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こちらの窯垣は、ケイスケさん曰く「ガイドブックやポスターで窯垣と言えばここの写真が使われている」という有名な窯垣。長方形と丸を組み合わせた幾何学模様は、大きさ、デザイン共に抜群で確かに美しいですね。これは写真を撮らないわけにはいかない場所だ。ちなみに私が持参した名古屋エリアの旅行ガイドに載っていた瀬戸の案内ページにもこの窯垣の写真が使われていました。

 

 瀬戸に250年以上続く「瀬戸本業窯」へ

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窯垣の小径の奥にある「瀬戸本業窯」さんへ到着しました。こちらでは江戸時代から続き、現在では瀬戸市の有形文化財に指定されている大きな登窯を見学させていただくことができます。

 

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登窯は、 

 

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実際に窯の内部に入って見学することができます。昭和54年まで実際に使われていた窯で、瀬戸焼の伝統と歴史に触れられた気がします。

 

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来た道を通って戻りますが、行きに見た窯垣も、帰りにもついつい写真に撮ってしまいます。400メートルそこそこの本当に小さな小さな小径ですが、フォトジェニックな場所にあふれていました。

  

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写真に収めたいシーンがたくさんありすぎて、カメラ好きには本当にオススメしたい場所です。今回はマニュアルフォーカスのレンズをつけていたということもありますが、じっくりと被写体を探して、じっくりと写真を撮るのが楽しい場所でした。

 

 「窯垣の小径ギャラリー」へ

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窯垣の小径をいったん戻ってくると、行きの時間にはまだ開いていなかった「窯垣の小路ギャラリー」が開いていたのでお邪魔してみました。ギャラリーとなる建物は江戸時代に建てられた窯元さんのお屋敷です。これまた歴史のある建物。中には実際に瀬戸で作陶されている陶芸作家さんたちの作品が展示・販売されています。ギャラリーの中には 縁側があって、ここで少し休憩がてらケイスケさんといろいろなお話をさせていただきました。

  

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普段からステキな写真を撮られているケイスケさんとご一緒して、いろいろな話をさせていただくことで、改めて写真を撮ることが楽しいなぁと感じることができた時間でした。普段は一人で写真を撮りにでかける事が多いのですが、こうやって別の誰かと一緒に写真を撮る時間・空間を共有することで気づいたり発見したりすることがたくさんありますね。

 

 

ガイドブックに載りきらない魅力のある小径

旅行のガイドブックだと、瀬戸の紹介ページは見開き2ページか、多くて4ページ。今回の窯垣の小径の紹介スペースなんて本当に限られたもので、多分それを見ただけだと瀬戸に来ることはなかったと思います。

特にカメラを持っている方には、撮影したい場所がたくさん出てくるので、楽しめるのではないでしょうか。

 

ケイスケさんのブログを見て、お誘いいただいて、実際に瀬戸に来てみることで、この窯垣の小径の魅力を存分に楽しむことが出来たと思っています。ケイスケさん、本当にありがとうございました!

 

いずれは自分の記事や写真で、ブログを見た方に瀬戸をはじめ出掛けた場所の魅力を伝えることができたら嬉しいですね!精進あるのみ。。

 

ケイスケさんの記事はこちら。どれも素晴らしい写真ばかり。そして、いつも拝見しているケイスケさんの撮った写真に自分が写っているのがちょっと不思議な感覚です。

sakak.hatenablog.com

 

今週のお題「ゴールデンウィーク2016」