ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

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父親になって初めての、父親の命日

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父親の命日 

 

今日は父親の命日です。亡くなってから丸5年が経ちました。あっという間。来年は7回忌ですね。年末に神戸に帰って父親の墓参りをしたときに「あれ、もう7回忌?」なんて話をしましたが、本当にあっという間。

 

父親は肝臓ガンを患い、約1年ほどの闘病生活の末亡くなりました。63歳でした。健康診断で再検査になって、大きな病院に行ったらガンが分かったと。

 

仕事中、母親から滅多に入らない留守番電話が入っていたときに嫌な予感がしたのを覚えています。身内に何かあったのだろうと思ったのですが、まさか父親がガンとは。そこは想像していなかったというか、想像したくなかったというか。マジか。

 

とりあえず父親がガンだと聞いて泣いて、家に帰って泣いて、電話のあった翌日は病院に入院して手術(腫瘍が外科手術ではすでに摘出できない大きさになっていて、カテーテルで肝臓の動脈から抗がん剤を入れる手術でした)だと聞いて、見舞いに行って泣いて、先生の話を聞いて泣いて。翌日は自分で鏡を見て吹き出すくらい目が腫れてましたね。まぁよく泣きました。

  

多分父親がガンを患う前だったと思いますが、父親から「(自分が亡くなったら)喪主をやれ」と言われていました。いやいや喪主なんてもっと先の話だろ、なんて思っていたらまさかこんなに早くやることになるとは。

 

命日となった日、父親が亡くなったことのショックや悲しみはもちろんあったのですが、一方で「葬式どうしよう」と葬儀屋を探して電話で手配したり、なんか悲しみとは別の感情で動いていたような気がします。悲しいんだけど、自分がやらないといけないんだよなぁ、と黙々と調べて電話して。寒い季節だったせいか2~3件電話しても「埋まっている」と言われて「葬式の予約するのも大変なんだな」と。

 

ようやく決まった葬儀屋と打ち合わせをして通夜をいつにするのか、いくらのプランでやるのか、どれくらい参列者が来そうか、とか。いろいろ決めないといけないんですよね。あまりやる機会がないに越したことはないのですが、葬式の段取りってやらないとわからないことが多く、これも父親からの最後の社会勉強の場をもらったのかな。


まぁ、カッコよく社会勉強とは言ったものの、葬儀の準備を進めるにあたっても、実は父親のサポートが大きかったんですよね。亡くなる直前に手帳を渡されて、中には「自分が死んだらこの人たちに連絡を入れておくように」という連絡先リスト。そのおかげで、リストに名前のあった方々から連絡が広まって多くの方に参列いただくことになったのですが、そのリストがなければどこから連絡したら良いものかおろおろしていたと思います。

その準備と手際の良さ、各方面への心配りに、亡くなってもなお「あぁやっぱおとんすげえな」と思ったのでした。 

 

自分が父親になって

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父親が亡くなって5年。今年は自分が父親になって初めての、父親の命日となりました。父親の趣味だったカメラはいつの間にか息子が受け継いでいて、その息子を被写体にして写真を撮っています。父親が好きで、息子2人(自分と義弟)にその美味しさ・楽しさを知ってほしいとプレゼントされたウイスキーは、少しずつ嗜むことができるようになってきました。もう一つ好きだった落語は、興味はあるので一度寄席にでも行ってみたいと思っていますが、これはいつになるかな。

 

父親の趣味だからカメラを好きになったわけではなく、気づいたら父親と同じ趣味になっていた、という感じですが、やっぱり趣味嗜好はどこか似てくるのかもしれませんね。そのうち、父親のフィルムカメラを借りて、フィルムの写真を撮ることを少し先の目標に置いてみましょうかね。

 

息子くんは自分と同じような道に進むのか?それとも全く違う分野の道を開拓していくのか?自分は息子くんにどんなことを残してあげられるのかな、なんて考えた「自分が父親になって初めての、父親の命日」でした。