ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

ネコと夜景とビール

ビールを学んで資格を取る!「ビアテイスター」認定講習会に行ってきました!

f:id:daiki_bassist:20170612211216j:image

 ビールについてのお勉強

 

週末にビールに関する資格試験の一つ「ビアテイスター」の認定講習会に行ってきました!ビアテイスターは、日本地ビール協会(クラフトビア・アソシエーション)が認定するビールの資格で、ビールの味わい方や味・品質・スタイルの評価方法などについての知識と官能評価(テイスティング)の基礎的な能力があると認められた人に与えられる資格です。

 

日本地ビール協会は日本で地ビール(小規模醸造ビール)が解禁された1994年に地ビールの振興を目的とした発足した協会です。地ビールの品質向上と消費者へ地ビールを広めることを目的とした「ビアフェス」や、日本のみならずアジア、そして世界の地ビールの品評会「アジア・ビアカップ」「インターナショナル・ビアカップ」を主催しています。

 

ビアテイスターの資格はその活動の一環として展開されているものです。ビアテイスターはその名の通りビールのテイスティングに関する知識・技能を求められている資格。大事なポイントは、美味しいか、ではなく、そのビールがクラフトビールの「スタイル」に合致しているかどうかを味や色、香りなどから客観的に評価することなのです。

 

f:id:daiki_bassist:20170612212354j:plain

ビールのスタイルは今や100を超える種類があるといわれています。そのすべてを記憶するのはさすがに難しい・・・ということで、世界共通の「ものさし」として「ビアスタイル・ガイドライン」というものが存在します。

 

それぞれのスタイルは細かく条件が定義されています。たとえば「よなよなエール」のスタイルは「アメリカンスタイル・ペールエール」というスタイルですが、このビールの条件は

・色は濃いゴールドからカッパー(銅色)ないしライトブラウンの範囲内

・ホップのアロマとフレーバーはミディアムないしミディアムハイ。アメリカ品種特有のフローラル、フルーティ、シトラスな香りあるいは松脂・・・

・ホップの苦みはミディアムからミディアムハイ

・アルコール度数は4.4から5.4%

etc...

 

という風にきっちりと定められています。ビアテイスターは、ガイドラインに基づいてこのビールがスタイルに合致しているかどうか、ということを客観的に評価していくことになります。

 

私が今回この資格認定講習を受けてみようと思った理由は、普段からよく飲んでいるビールについて改めてちゃんと知識を得たかった、という点です。ブログにもビールを飲んだ感想を記事にしていますが、しっかり知識を得ることでより説得力のある記事というか、美味しく感じた理由がより伝えやすくなるのでは、と思い勉強してみよう、資格を取ってみようというところですね。あとは、ブログのネタになりそう、というところでしょうか・・・

ちなみに受講料ですが、講習を受けるだけだと25,000円。認定試験を受け、資格取得の条件を得るためには日本地ビール協会への入会が必要となります。個人研究会員として入会する場合は総額で38,000円。個人正会員として入会する場合は総額54,000円の講習料・認定試験料が必要となります。今回私は個人研究会員としての入会で申し込みました。

 

受講の流れは

講習会は朝9時30分から17時までの講義を受けるところから始まります。ビアテイスターとは、というところから、官能試験の方法、そしてビールの基礎知識を座学で学びます。

特に印象的だったのはビールのおいしさを損ねる理由となる「オフフレーバー」についての講義。ビールの風味を作る化学成分の中で、許容量をオーバーするとビールの風味を損ねてしまう成分がいくつかあります。硫黄系、ケトン系、有機酵素などなど。スタイルによっては通常の状態でも微量含まれるものあり、それを風味のアクセントとしているものもあります。スーパードライは「硫化ジメチル」と呼ばれる硫黄系の成分(DMS)が感じられやすいといわれています。クリームコーンや煮込んだキャベツと形容される臭い。微量であればよいのですが、度が過ぎてしまうと「あ、このビールおいしくない・・・」と感じてしまうのです。製造から数か月、温度の高い場所などで保存されていたビールで発生しやすいそうです。

講義では、それぞれのオフフレーバーを作り出す薬品をビールに溶かして、実際に鼻や舌でそのオフフレーバーの特徴を感じる、という官能試験のトレーニングを行います。

 

DSC_5073

で、そのオフフレーバーの講義の中で衝撃だったのは、ハイネケンやハートランドを飲んだ時に「お、ちょっと穀物っぽいにおいがあるよね」と感じていたものは、実は「日光臭」と呼ばれるオフフレーバーだったということ。スカンクの臭いとも形容されるその臭いは、透明やグリーンの瓶に入ったビールで発生しやすく、日光や蛍光灯の光で発生してしまうのだそうです。昔、ハートランドを飲んだときに感じた「お、穀物っぽい」という香りは、オフフレーバーだったのか・・・!この日の講義の中でも特に印象に残った一幕でした

 

ビールの基礎を学んだ午前に引き続いて、午後は30種類以上ある、様々なスタイルのビールを実際に試飲しながら、そのスタイルの特徴を学んでいきます。

日本の大手ビールのスタイルの元祖ともいわれるチェコの「ボヘミア・ピルスナー」に始まり、ドイツ、イギリス、ベルギー、そしてアメリカと様々なスタイルのビールを飲みながら学んでいきます。苦み、甘味、酸味、香り、色・・・その土地ならではの理由でスタイルが形成されたりして、ビールにはその土地の歴史があるということも学べます。

f:id:daiki_bassist:20170612211241j:image

受講が終わって、午前中の講義から数えたら飲みも飲んだり約40種類!これだけでもクラフトビールの奥深さが味わえました・・・プラカップに少量ずつ注がれてテイスティングしていくのですが、少量が積み重なって、終わるころにはちょっとほろ酔い。

そして、そのほろ酔いの状態で、50分の資格認定試験を受けることになります、。筆記試験に加えて、実際にビールを試飲して、スタイルを評価する官能評価試験を行い、筆記・官能評価のそれぞれで75%以上の正答率だった場合、晴れてビアテイスターとして認定されることになります。正直、難しかった・・・受かってるといいなぁ。。。受かっていたらぜひともお知らせしたいところですが、不合格だったときは、粛々とブログが更新されていると思います。こうご期待!

 

ビールの基礎を改めて勉強できた「ビアテイスター」講習

今回の「ビアテイスター」認定講習ですが、受けてみて率直に楽しかったですし、学ぶことも多く受講してよかったな、と思います。自分の好みのビールを見つけるきっかけにもなるし、人に薦めるときもいろいろな切り口で紹介できそう。ビールをより楽しむ要素を学べた「ビアテイスター」講習でした。