夏の夜の犬山へ
夏休みに愛知・犬山の夕暮れの写真を撮ってきました。これまでは日中に訪れたことしかなかったのですが、時間が取れたので夕方から夜にかけてのマジックアワーの犬山を楽しむことができました。夕焼けに染まる犬山城、マジックアワーの空の色と混じり合う木曽川、そして木曽川を進む鵜飼の船。名古屋の中心街から電車でたったの30分で堪能できる、撮りごたえのある夏の夜の犬山でした。
今回は犬山の城下町ではなく、木曽川にかかる「犬山ツインブリッジ」の上から犬山のマジックアワーを狙います。名鉄「犬山遊園」駅を降りてすぐのところにあるこの橋は、もともとは電車と自動車が橋を併用していました。それが交通量の増加から電車用の橋と自動車・歩行者用の橋にわかれたと聞いています。
鉄道が走る橋は、踏切から鉄橋を渡る電車の撮影が狙える好スポットだったりします。望遠レンズに付け替えて、橋を往来する電車を撮影しながらマジックアワーを待つことにしましょう。
「centrair」のロゴが入った列車は、その名の通り中部国際空港へとつなぐ特急列車「ミュースカイ」。シンプルなデザインで好きなんです。
名鉄といえばおなじみの赤い車体。「名鉄スカーレット」という専用の名前が付いています。名鉄スカーレットと、関西を走る阪急電鉄の「阪急マルーン」は何度見ても好きな色。
8月上旬の名古屋エリアの日没時間は18時50分前後。電車の写真を撮っていたら日没の時間が近づいてきました。
犬山ツインブリッジの歩道に戻って、空がマジックアワーに染まるのを待つことにしましょう。日没から30分がいわゆるマジックアワーですが、みるみるうちに空の色が変わっていくので、写真を撮るのが一番楽しい時間帯だと思っています。
電車を撮影する際につけていた望遠レンズで犬山城を狙い撃ち。色温度を10000Kくらいまであげて夕暮れの雰囲気を出してみました。さすが国宝、どんな撮り方をしても絵になりますね。
さて、ここからはいよいよ日没。日没から30分が勝負時。少しずつ色が変わっていって、あっという間に美しいグラデーションを描く空。レンズを付け替えて、橋の手すりを三脚代わりに撮影していきます。
日没の時間を迎えて、いよいよ空の色が美しいグラデーションになってきました。そういえば、日の入りの方角は季節によって角度が変わりますよね。犬山ツインブリッジから見て、犬山城の近くに日が沈むのは12月頃なんだとか。冬の時期は夕日を浴びて、夕暮れに染まる犬山城の姿を見られそうです。12月の名古屋エリアの日没は16時40分か。犬山で遊んで、そのまま日没を見るのも楽しそう。今度は冬にも来てみたいなぁ。
木曽川には遊覧船の姿が多く見られました。そう、この時期は鵜飼の季節。なんとなく鵜飼といえば長良川を想像していましたが、木曽川も鵜飼をやっているんですね。
日没から30分を迎える頃、犬山の空は美しいマジックアワーに染まりました。少し雲がどんよりしていますが、雲があるのもまたドラマチック。ライトアップされた犬山城もまた見事な存在感。
夕日と旅館の灯りに照らされる木曽川を進む遊覧船。遊覧・食事を終えてこれからいよいよ鵜飼がはじまるというところのようですね。
空の色は青が深くなってきて、いよいよ夜に。木曽川が鵜飼の遊覧船の光跡で賑わってきたところで、撮影はお開き。犬山城と木曽川、そしてマジックアワーの空。
名古屋から30分で堪能できる、美しい犬山
夏の夜の犬山・木曽川を撮影してきました。初めて夜の犬山を撮りましたが、木曽川をはじめとした自然の中に立つ悠然とした犬山城は撮りごたえ十分。
そして、改めて思ったのは「犬山はやっぱいいところ」という点ともう一つ「名古屋からたった30分でこの絶景が見られるってすごくいい」という点。名鉄名古屋駅から特急に乗ってしまえば25分で犬山、今回撮影した犬山遊園駅なら27分に着いちゃうのってめちゃめちゃいいですよね。
最近また、全国8大都市のブランド調査で「最も魅力に欠ける都市」で1位になってしまったというニュースが流れていました。いやいや、名古屋は魅力的で面白い街ですよ。名古屋市自体に加えて、名古屋をハブにして犬山をはじめとした観光地に楽々アクセスできるのは魅力だと思うんですけどね。犬山、常滑から岐阜・三重まで巻き込んで「大中京圏」として観光力を磨いていくなんて、どうでしょう?
昼の犬山ももちろん良いのです。
名古屋から30分で行ける観光地、こんなところもあります