「名古屋から一番近い島」日間賀島へ
夏休み、名古屋にある奥さんの実家に帰省しておりました。せっかくの夏休み、どこかで「夏らしい写真」でも撮りに行きたいな、と。自分の中で「夏らしい写真」というと、青い空に白い雲というイメージが強くて、青空にもくもくと入道雲が出ている写真が撮れるとしたら...海なら入道雲も発生しやすいだろうし、夏らしさを感じられるシーンが見られるのではないか...と考えていて、海のあたりに出かけてみようかなと。
そんな感じで、Googleマップを見ながら海に近い撮影場所を探していたところ、名古屋の南に位置する知多半島の先に浮かぶ小さな島「日間賀島」が目に留まりました。河和の港から高速船で20分「名古屋から一番近い島」の通り、名古屋からのアクセスもかなり良さそう。
ということで、2024年の夏休み、日間賀島への冒険に出かけたのでした。
河和から観光船で日間賀島へ
日間賀島への高速船が出ている河和は、名鉄名古屋駅から電車で1時間弱ほどの距離。今回はお義父さんもご一緒してくれるということで、移動にはレンタカーを利用したのですが、名古屋市内から自動車で河和へ向かっても1時間程度で到着できました。確かに名古屋から近い!
日間賀島へは名鉄海上観光船「はやぶさ」で向かいます。運賃は片道で大人1,600円、往復チケットを買うと3,070円とちょっとお得に。名鉄名古屋から河和までの運賃が1,050円なので、名古屋と日間賀島間を5,000円ちょっとで往復できるのはかなり安く感じますね。
河和港を出港して、いざ日間賀島へ!知多半島を右手に見ながら船は進んでいきます。突如現れた高層建築物はナポリタワーという、知多半島のリゾート施設「チッタ・ナポリ」に建てられた33階建のリゾートマンションなんだとか。気になって調べてみたのですが、チッタ・ナポリの公式サイトはドメインが失効していて閲覧できず...。ちょっと気になるスポットですね。
それにしても「知多」と「チッタ」をかけているのでは...?かなり巧妙なネーミングセンスだな...?と奥さんと唸っていたのでした。
「タコの島」日間賀島へ上陸!
河和港から約20分で日間賀島西港へ到着!宿泊のご予定があるのか大きめの荷物を持った方、キャンプの準備を持った方、軽装で観光に来た方、いろいろな人が日間賀島へと降りていきます。船から降りて上陸する瞬間はちょっと心躍りますね。
日間賀島に到着すると、出迎えてくれたのはタコ。日間賀島はタコが名産らしいですね。ちなみに東港とあるのは、西港に到着したときに撮り忘れたからです...
まずは、船着き場近くの食堂で腹ごしらえ。名物のタコシラス丼をいただきました。美味い。卵黄とだし醤油の味がシラスによく絡んで、ごはんが進みます。日間賀島の代名詞ともいえるタコも噛めば旨味が染み出てくる感じ。シラスは1センチくらい堆積していて、食べごたえ十分でした。個人的にシラス丼の中では過去一でおいしかったかも。
日間賀島で夏を撮る
お腹も膨れたところで、日間賀島散策スタート!今回の目的地は島の東にある砂浜「サンライズビーチ」。海と空の写真を撮りたいので、島の南側の遊歩道を歩いて回ることにしました。
ちなみに、日間賀島内の移動は徒歩の他、レンタサイクルやレンタル電動キックボードが使えたり、島内周遊バスが運行されています。周遊バスはマイクロバスが30分おきに停留所にやってくるのですが、満席だと乗れないのでハイシーズンは乗れるかどうかちょっと読めないな、という印象でした。
海沿いの遊歩道に出てみると、海の向こうには、もくもくとした雲が!夏だ!
これこれ。自分のイメージの中にある夏の写真は、こんな青空にこういう雲がある写真だなぁ。
縦構図にすると、雲の高さが際立つ。海の向こうにうっすらと見えるのは、方角的に志摩半島のあたりでしょうか。向こうから見ると、どんなふうに雲が見えているのかな。
望遠レンズから35mmの単焦点に付け替えて、また望遠に戻して...みたいな感じでひたすら海と空と雲の写真を撮り続けていました。
望遠レンズで撮れば、雲がこちらに迫ってくるような感じにも見えます。
たまに吹く海風が心地よくて、一瞬暑さを忘れ...るのはさすがに難しいくらい、暑い。夏の撮影、暑さ対策は万全にしないとなかなかしんどいですね。
日間賀島の南には、河和から観光船で行けるもう一つの離島である篠島が見えます。なんでも「フグの島」と呼ばれていて、愛知県全体で見ればフグの水揚げ量は全国トップクラスなのだとか。次は篠島で三河湾のフグか...(ゴクリ)。冬は篠島に上陸しているかもしれません。
雲はもくもくと形を変えていて、見ていて飽きないし、何枚でも撮ってしまう。
海沿いの道を歩いていると、上空からピーという鳴き声。見上げればトンビがパトロール中のようです。何か食べ歩きしていると、確実に狙われそう...
観光船が入港する、日間賀島の東港が見えてきました。防波堤には小さな赤い灯台。海に来たなー、という情緒を感じる1枚。
日間賀島の東港には、島で唯一の信号機があります。普段は黄色と赤信号が点滅していますが、日間賀島の小学生が信号のルールを学ぶために、年に1度だけ青信号になるそうです。
東港近くのカフェでちょっと休憩。ついつい写真映えしそうなブルーハワイフロートなんて頼んでしまう夏。そして、ブルーハワイにも負けない空の青さ。
休憩しながらぼんやり信号を眺める。島に唯一の信号と言われると、撮りたくなってしまいますよね。
日傘を手にかけて、足元はサンダル。おそらく軽い散策のつもりでやってきたであろう女性がレンタサイクルで必死に坂を上っていく。いろんな感情が渦巻きながら自転車こいでいるのかな、と考えるとちょっとグッと来るシーンでした。
さて、休憩を終えて次の目的地へ。目的地である東の砂浜「サンライズビーチ」の向こうにも大きな雲が待ち構えています。島の東にある砂浜は、方角的に日の出が見られるからサンライズビーチ、西の砂浜は夕日が見えるからサンセットビーチなんですね。どんな光景が見られるのかイメージしやすいネーミング。サンライズはさすがに宿泊しないと見られなさそうですが、宿泊してみたい気持ちも出てきました。
(敢えてアングルから外しましたが)東の砂浜も海水浴を楽しむ人で賑わっていましたね。海もキレイだし、今度は宿泊して海水浴も楽しみたいな。
砂浜を抜けて歩いて行った先にあったのは「恋人のブランコ」または「ハイジのブランコ」と呼ばれる、海に向かって漕げるブランコ!立派なクロマツの枝からぶら下がった丸太のブランコに乗ると、海に飛び出していきそうなアングルで写真が撮れると、日間賀島の一大フォトスポットになっています。名鉄の広告でも見たことがあるぞ!
名鉄のポスター、結構好き。
Poster gallery | EMOTION! レールの先で、こころは動き出す。 | 名古屋鉄道
もっと後ろからのアングルで撮っておけばよかったなー。暑さでアングルを変えなかったのは反省。まぁ、このブランコに乗る息子くんの写真を撮りたかったので、目的が一つ達成できたとしよう。それにしても、自分で乗るより撮ることを選ぶのはカメラ好きの性でしょうか。
このあとは、さすがに体力の消耗も激しく、東港から観光船に乗り込んで帰路へとついたのでした。島の3分の1くらいしか巡れていないのですが、夏らしい写真は撮れて大満足。息子くんも冒険っぽい経験ができたようで喜んでくれていました。
大満足の「名古屋から一番近い島」
半ば思い付きで遊びに行った日間賀島でしたが、大満足でした。「名古屋から一番近い島」の異名の通り、離島ながらアクセスしやすいですし、島内では撮りたかった写真が撮れて嬉しい限り。次は宿泊してもいいかも...なんて考えています。日間賀島はもちろん、隣の篠島も気になるし、名古屋帰省時に行きたい場所がまた増えてしまいました。
そして何より、撮りたかった「夏らしい写真」が撮れたのがうれしいですね。本当に行ってよかった日間賀島。冬休みに帰省したときは、冬の写真を撮りに日間賀島へ行っているかもしれませんね?