ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

ネコと夜景とビール

紅葉を撮りに日光へ。いつもと少し違う場所を歩く。

 

紅葉を探しに、秋の日光へ。

2024年の秋はどうやら短いようで、東京の都心部ではなかなか紅葉が進んでいないようです。「秋らしい写真を撮りたいな」と思い立って、栃木・日光へと行ってきました。観光客で大賑わいの日光で、いつもと少し違う場所を歩いて紅葉を探してみました。

 

東武線沿線に住んでいるので、日光は割と身近な観光地だと思っているのですが、実は9年ぶり。鬼怒川温泉には遊びに行っていましたが、日光は久々でした。

 

前回の日光散策は雪の中。雪の日光もよかった。

daiki-photo.hatenablog.jp

 

 

当日の朝思い立って日光へ。紅葉のハイシーズンということもあり東武日光行の特急はほぼ満席。空いていた席を予約して、北千住駅から特急「スペーシア」へ乗り込みます。北千住から東武日光まで特急なら1時間40分。思った以上に近く感じる。

 

駅構内にも見事に色づいた木が見えて、気分が高まりますね...!

 

東武日光駅からゆるやかな登り坂をおよそ1.5キロ。紅葉を探しに、あてはないけど日光の社寺方面へ歩いていきます。

 

紅葉の具合は見ごろを少し過ぎたかな、という感じですが、それでも十分。

 

外国人観光客の姿も多く見られました。

 

紅葉が進んでいるとはいえ、一面赤に黄色に染まっている、というわけではなく、緑のままシーズンが終わりそうな葉もちらほら。どこかキレイに紅葉が見られるところはないだろうか...と二荒山神社・輪王寺のあたりを歩いていると見慣れない案内板が目に留まりました。

 

「滝尾神社・白糸の滝(約25分)」

 

三代将軍・徳川家光の霊廟「大猷院(たいゆういん)」の手前から始まる坂道。何回か日光の社寺に来ているけど、こんなところあったんだ。もしかしたら隠れた紅葉のスポットがあるかも?なんてノリで、坂道を登って行ってみることにしました。

坂道を登っていくと、今度は石段。案内には目的地まで約750メートルとありましたが、運動不足の身体にはなかなか堪える......!日光東照宮や二荒山神社も坂道が多いですが、この道はなかなかハード。そして「ヤマビルに注意!」の立て看板がちょっと怖い。そして、前にも後ろにも自分以外、人がいない。日光あんなに人たくさんいるのに!

 

「階段が途切れたら、一休みしよう......」と思って歩いているものの、ひたすら続く石段。google mapにも道が表示されず、本当にこの道でいいのか、とちょっと不安でドキドキ、心拍数が上がりすぎでバクバク。汗をぬぐいながら石段を上る40代。はぁはぁ。

 

「白糸の滝」

「白糸の滝」発見!

石段を登りきったと思ったら今度は下ったり登ったりと引き続き山道を進みながら、ようやく「白糸の滝」を発見!!」滝の高さは数メートルほどですが、滝の上には橙に染まった木が見えます。これは穴場かもしれない。

 

カメラを持っているとやりたくなるのは「スローシャッターで水の流れをやわらかく撮りたい」!濡れた岩場にヒヤヒヤしつつ、カメラを置いてスローシャッターで撮影。おお、文字通り白糸の滝だ。ちょうど紅葉している葉に光が当たって、いい感じ。ゼェハァ言いながら山道を歩いてきましたが、来てよかった。

 

「二荒山神社別宮 瀧尾神社」

瀧尾神社(たきのおじんじゃ)へ

白糸の滝のすぐ脇には「瀧尾神社(たきのおじんじゃ)」の入り口がありました。瀧尾神社は二荒山神社の別宮なんですね。ところどころ苔むしたところに風情を感じます。

 

願いが叶う?「運試しの鳥居」

石段を登って、本殿手前の鳥居の立て看板を見ると「運試しの鳥居」という案内板が。一見普通の鳥居に見えますが...

 

この穴に小石を通せたら願いが叶う......!?

鳥居の中央部分を見ると丸い穴がありますね。説明書きを読むと「小石を3つ投げて、一つでも丸い穴を通すことができたら願いが叶う」のだとか。

 

さすがにその辺の石を拾って投げるのはなぁ......と思っていたら、鳥居の横に小石代わりの柔らかいボールが。これはお賽銭を入れてやるしかないでしょう。

 

何色か色はありますが、説明書きには「青=身体健全 黄=開運・金運」とのこと。緑は、青と黄色のミックスということで両方叶うってことでいいか!結果は......3つとも外れ。思ったより鳥居が高いのと、思ったより自分の肩が強くない。思わずもう一度チャレンジしようかとも考えたのですが、神様の前で射幸心むき出しにするのもなぁ。でも、子どもと一緒だと「もう一回やる!」って絶対言われそう。

 

境内には様々なご利益のあるものが祀られていました。こちらは栃木県で最も古い石橋といわれる「無念橋」。橋の上で自分の年齢と同じ歩数を踏めば女峰山を登拝したことと同じ意味になり、願いが叶うと言われています。

 

およそ350年前の石橋の上で、年齢と同じだけ足踏み。またここに来られるよう、健康でいられますように......!

 

ほかにも縁結びとか。

 

酒造りの種水として使われる「酒の泉」とか。

 

子宝に恵まれると言われる「子種石」とか。瀧尾神社を「日光指折りのパワースポット」なんて称するメディアもあるとか。山道を上がってきた人だけが得られるパワー。

それにしても東照宮や二荒山神社の奥にこんな場所があったとは。ヒーヒー言いながら歩いてきた甲斐があったというもの。

それにしても、紅葉のハイシーズンにも関わらず、途中に出会ったのは10人ほどでしょうか。知られざる日光のパワースポットでした。

 

ここからは、日光の社寺の入り口へと戻ります。来た道ではなく、車が走れる長い下り坂を進んでいきます。ちなみに、瀧尾神社の脇にも駐車スペースが設けられていて、ここまで車で来ることもできるみたいですね。ただ、道はかなり細い山道ですが......。

 

とは言え車もさほど多くないので、先の石段より歩きやすい気がします。

途中には菅原道真公を祀る北野神社がありました。1661年に勧請されてきたのだとか。拝殿や本殿があるわけではないのですが、あたりの静けさと相まって荘厳な雰囲気を感じます。後ろの黄葉も鮮やか。

 

こちらは将棋の駒が祀られたお堂のようです。よく見ると、全部「香車」だ。なぜ香車?

 

こちらは二社一寺のひとつ「輪王寺」の境内にある「観音堂」で、別名は「産の宮」。将棋の駒の香車が祀られているのは、香車が戻らず直進する(産道からまっすぐ元気に産まれてくる)ということにあやかっているのですね。

 

こちらで香車の駒を借りて、子どもが無事産まれたら借りた駒とともに新調した駒を一緒に返納するのだとか。だから大小香車ばかり置かれているのか。こういう安産祈願もあるんですね。

 

この先は東照宮の裏手につながる一本道。杉の並木道がトンネルになって、黒地に浮かび上がる先の木の橙色がとても鮮やか。

 

あの木だけが太陽に照らされて、スポットライトにあたっているよう。単体で見てももちろんキレイなのですが、並木道のトンネルがいい舞台装置になっているようで、ハッと息をのむような美しさに感じました。

 

自分の中で、この日一番キレイな紅葉でした。普段歩かない道を歩くとこんな出会いもあるのかな。

 

名残惜しいですが電車の時間が近づいてきたのでそろそろ帰らねば。奥さまへのお土産は、東武日光駅すぐそばの「明治の館 ケーキショップ」で。二社一寺のエリアにある西洋料理レストラン「明治の館」のテイクアウト専門店で、名物のチーズケーキや焼き菓子などが並びます。特製のバターケーキとコーヒーを買って帰ろう。お土産、大事。

 

帰りは特急「リバティ」で。滞在時間3時間とやや弾丸観光になりましたが、それでも普段行ったことのない場所を巡り、写真を撮って大満足。日光にもまだまだ知らないところがあるなぁ。特急券と乗車券で北千住から片道3,000円なら案外安いと感じるし、定期的に遊びに行きたくなりました。いろいろな道を進んで新しい発見を楽しみたいです。