
三河湾に浮かぶ「篠島」へ
日間賀島で一泊したあと、篠島へ行ってきました。行くまでは篠島に対して「冬にフグがよく穫れるらしい」くらいの情報しかもっていなかったのですが、行ってみると日間賀島にも負けず劣らずのレジャーが楽しめました。さらに、実は伊勢神宮と縁が深い島だということを知り、とても興味深い島でした。
日間賀島から篠島へ向かう

日間賀島で迎えた朝。太陽の姿は見えないですが、雨の心配はなさそう。今日は篠島へ行くぞー。

日間賀島東港から篠島まで定期高速船で向かいます。待合室には懐かしい商品の名前がペイントされたベンチが...!

日間賀小学校の生徒さんが制作したタコベンチ。かわいい。

定期高速船がやってきました。

篠島に向けて出発!

宿泊したホテルやごべいさんの建物も見えます。緑の屋根の部分は大浴場になっていて、オーシャンビューなんですよね。いいお風呂だった。

日間賀島に別れを告げて。また来るよぅ。

午前中ということもあり、日間賀島、篠島から漁船が海に出ていました。

日間賀島を出て10分ほどで篠島に到着しました。篠島初上陸!

篠島港を降りてすぐの「島の駅 SHINOJIMA」。定期高速船の乗船券販売をはじめ、お土産コーナーや軽食もあり、大変ありがたい存在。エアコンが効いているのも助かります。
伊勢神宮と縁の深い篠島

篠島に来るまでまったく知らなかったのですが、篠島は伊勢神宮とゆかりの深い場所なんですね。古くは日本書紀に記述があり「伊勢神宮を建立した倭姫命(やまとひめのみこと)が伊勢湾を旅していた途中に篠島に立ち寄った際、篠島の鯛をとても気に入り、伊勢神宮に奉納するように定めた」ことから、現在も篠島の鯛を伊勢神宮に奉納しているそうです。篠島で採れた鯛を塩漬けにした後、毎年伊勢神宮に奉納していて、特に10月は「おんべ鯛奉納祭」として盛大に盛り上がるのだとか。
おんべ鯛奉納の話は、知れば知るほど奥が深い...!
さらに、篠島にある神明神社と八王子社は、伊勢神宮の式年遷宮で生じた古材を下賜されて本殿を建て替えているとのこと。どうりで、離島の歴史ある神社にしては本殿がとてもきれいだな、と思ったのですが、そういう背景があったなんて...!海を挟んで愛知の離島にも伊勢神宮の影響があるのですね。
海水浴場を目指して

まずは篠島港から砂浜を目指すことにします。港には漁船がたくさん並んでいます。鯛をはじめ、タコやシラス、冬にはフグも水揚げされるんですよね。釣りを楽しみに島を訪れる人も多いそうです。

港の脇を通り、細い路地を抜けていくと、海が見えてきました。

砂浜だー!方角的には東を向いているので、目の前は渥美半島が。結構近く見えますね。

約1キロ続く海水浴場になっていて、皆さん海を楽しんでいました。

ビーチブランコもあったりして、写真映えしそうだ。

海もきれいで、広々していて、思う存分海水浴が楽しめそうな砂浜でした。我が家は今回海水浴の予定はなかったのですが、次は水着もってくるかな...?そうすると宿泊...?美味しいものも食べたいよなぁ...。

海水浴場沿いの通りを一本裏手に入ると、島の方々の生活エリアになっています。かなり細い路地が入り組んでいるみたい。

日間賀島もそうでしたが、篠島も島の中心に向かうにつれて標高が高くなっていきます。坂道が多いのと道が細いので、島に住む方は原付が移動の足として欠かせないのだとか。


海と山で場所はぜんぜん違いますが、路地の入り組み方や建物の密集の仕方は飛騨金山の「筋骨」に似てるかも、と感じました。涼しい季節だったらもう少し散策できたのだろうけど...。これはまた別の季節に来るしかないかな。


細い路地の終点には歩行者用の一時停止ラインがペイントされていました。大人用と子ども用があってかわいい。

潮風で褪せた通学路の標識。このあたりから学校に通っているんだなぁ。
篠島の新たな名所「篠島 DIEUX TERRACE」で昼食

砂浜で遊んだり、あたりを散策して時間はそろそろお昼に。食事どころを探して「篠島DIEUX TERRACE(デューテラス)」にやってきました。2021年に開業した観光施設で、レストランのほかバーベキューのできるエリアやバギーが乗れるスポット、さらにはオートキャンプ場まで!さらにはミュージシャンを招いて音楽イベントなども開催されているそう。まさに篠島に人を呼び込む施設ですね!


デューテラスの敷地内にある「たる寿司」さんでお昼をいただきました。「篠島海鮮丼」や「サワラ手こね寿司」など美味しそうなメニューに惹かれます。

ランチのお寿司が美味い!ネタの鮮度が良い、ということが大きいんだろうなぁ。鮮度に勝るものはなし!日間賀島でも感じましたが、タイが本当に美味。昔、地引網体験をして、その場で捌いてもらって食べたタイが本当に美味しかったのですが、その記憶に匹敵する美味さでした。
ちなみにお店にも案内が出ていたのですが、たる寿司さんは基本大将おひとりでお店を回しているそうなので、料理が出てくるまでに時間がかかる場合があります、とのこと。帰りの船の時間が決まっている場合は要注意ですが、ゆっくり待つのも「島時間」ではないでしょうか。島に来たならゆっくりしましょ。
デューテラスでスクーターをレンタルする

デューテラスでは、島内観光用に乗り物のレンタルもしていました。レンタサイクルや電動キックボードに加えて、3人乗りのトゥクトゥクまでレンタルできるとか!

私は一台残っていた電動スクーターをレンタルしました(1時間2,000円)。初めての電動スクーターだ!これがかなり快適。座面があるのでキックボードより安定感があるし、初めてでも問題なく運転できました。風を切って走ると気持ちいいですね!

これで海水浴場沿いの通りを進んで、時間の都合で午前中には行けなかった展望スポットを目指してみます。まずは、海水浴場のいちばん端へ!

雲の切れ間から青空が見えてきました。ようやく夏らしい空が見えたぞ!暑いけど!

電動スクーターのパワーでは急坂が登れないため、坂道は人力で...。見晴らしは最高!

坂道を進んでいくと、篠島小学校・中学校がありました。日間賀島は中学校が統合されて本土の中学校に通っていると聞きましたが、篠島はまだ中学校が残っているのですね。調べてみると、令和9年から10年ごろには本土の中学校と統合になる計画なのだとか。

学校から展望台までの道のりはかなりワイルド...!足元は舗装されていますが、本当にこの道で正解なのか少し不安。

坂道を登って下って約600メートル。ようやく「歌碑公園展望台」が見えました!

展望台から見える松島!!松島越しに見える夕陽は「日本の夕陽百選」に選ばれています。なんでも「万葉集」にも篠島を詠んだ句があるということで、歌碑が設置されているんですね。1300年前に、この絶景を見ていた人がいるのかもしれないというのは、ロマンがある。

篠島には「太一岬 キラキラ展望台」というもうひとつの展望台があって、そちらも行ってみたかったのですが時間的にも体力的にも今回は断念...!

今度は夕陽を見たい!夕陽を見るなら冬かなー。
カーブミラーと夏の空

海水浴場沿いの通りにはカーブミラーがいくつも設置されていました。夏の空をカーブミラーに映しこんだら夏らしい写真になった...かな。

夏の空とカーブミラー。ついついカーブミラーごとにスクーターを止めて写真を撮ってしまう。

カーブミラーの向こうに海が見える景色ってなんか好きだなぁ。長らく海なし県に住んでいたので、海の見える景色に憧れの気持ちもあるのかもしれない。

一泊二日の島旅の最後に、夏らしい写真が撮れました。
のんびりした時間を味わえる日間賀島・篠島
今年の夏は日間賀島に一泊して、篠島にまで足をのばしてみました。名古屋から1.5時間でやってこられる離島で、散策にグルメに満喫できました。前回初めて日間賀島に来たときも感じましたが、1回だけでは篠島の良さを味わい尽くせないですね...。これはまた次回、別の季節に再訪するか、篠島一泊コースを希望したいところ。
日間賀島も篠島も、どこかゆったりとした時間が流れていて、心身がリラックスする感じでした。海を眺めながらのんびり過ごすもよし。レンタサイクルなどで島を巡りながらお気に入りのスポットを目指すもよし。グルメに舌鼓を打つもよし。名古屋から1時間半で来られる非日常。これからも推していきたい。
日間賀島、篠島、おススメです。また行きます。
日間賀島で一泊した記事はこちらです。