工場夜景の次なるブームは、ジャンクション夜景!?
本屋でパラパラっとカメラ雑誌を読んでいたら、気になるワードが目に飛び込んできました。なんでも「工場夜景の次は、ジャンクション夜景が来る」!?読んでみると夜景撮影の第一人者にして、ジャンクション夜景の先駆けとも言える川北茂貴先生の記事でした。
ちなみにジャンクションは、複数の高速道路の路線を接続する施設のことを言います。普段は高速道路を走行中にピューッと走り抜けるだけの存在ですが、被写体としてとても魅力的な存在なのです。
私が知る限りだと10年前、2007年には「ジャンクション」という書籍が発行されていてその頃にはジャンクション夜景というジャンルが確立していたようです。
- 作者: 大山顕
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/12/12
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私もカメラ雑誌の記事で川北先生のジャンクション夜景を知ったのがきっかけで、2013年ごろからジャンクション夜景を撮りだしていました。工場夜景は直線的な機械美、というイメージですが、ジャンクションはカーブが多く、人工物の中にある曲線美が被写体として魅力的だな、と感じています。
東京都内には32のジャンクションがありますが、私はそのうち21ヶ所を撮影することができました。まだまだ3分の1も残しているので全然大したことないですね・・・中には撮影したけど写真のクオリティが低くてブログで公開できていないジャンクションもあるので、いずれはリベンジに行ったり、新しいジャンクションにも足を運びたいと思っています。
とはいえジャンクション撮影の経験者。今後、空前のジャンクション夜景ブームが到来したときに「はじめてジャンクション夜景を撮影したいんだけど、どこに行けばいいのだろう・・・?」と迷ってしまうジャンクション夜景ビギナーの方向けに、私が訪問して撮影したジャンクションの中から厳選した【はじめてのジャンクション撮影にオススメしたいジャンクション】という形でご紹介していきますね。
その1:西新宿ジャンクション
まずは東京都新宿区にある「西新宿ジャンクション」をご紹介します。高層ビルやオフィスビルが建ち並ぶ都心を走る都会派ジャンクション。個人的に都内のジャンクションで最も撮影にオススメしているスポットです。オススメしたい理由は以下の3点です。
- 電車ですぐ行けるアクセスの良さ
- 交差点の四つ角で撮れる撮りやすさ
- 都会で交通量も多い見栄えの良さ
ジャンクションの撮影で難儀するのは、カメラと三脚を抱えて移動することと言っても過言ではありません。自家用車やバイクなどで移動する場合はともかく、公共交通機関でアクセスする場合は、重い荷物を抱えて歩いて移動することになります。
西新宿ジャンクションは都心のど真ん中にあるジャンクションで、都営新宿線「初台」駅を出てすぐの場所にあります。改札出たら2分でジャンクションです。
初めてジャンクション夜景にチャレンジされる方には、まずはアクセスしやすい場所でジャンクション撮影の醍醐味を味わっていただくのが良いではないでしょうか。
西新宿ジャンクションはアクセスが良いだけでなく、撮りごたえもバツグンです。足元は甲州街道と山手通りが交差していて交通量が多いので、夜景撮影のアクセントになる光跡がバンバン入ります。ジャンクションの頭上は東京オペラシティがそびえ立っていて写真に華を添えてくれます。
そしてなによりジャンクションの交差のカッコよさ。美しくカーブを描く高速道路。宇宙船やコロニーを思わせる外壁。個人的に都心のジャンクションで一番好きだなぁ。
その2:江北ジャンクション
続いてご紹介するのは東京都足立区の 「江北ジャンクション」です。荒川をまたぐ形で作られている、川の上を走る自然派ジャンクションです。
江北ジャンクションのオススメな点は以下2点です。
- マジックアワー(日没30分前後)の時間帯の美しさ
- 土手を使った撮影のしやすさ
荒川にかかるジャンクションということで、荒川の川っぺりで空が広い撮影スポットになっています。ジャンクションを撮影する方角もちょうど西向きなので、日没30分前後のいわゆる「マジックアワー」には美しいグラデーションの空が撮影できるのです。ゴールドに光る高速道路と幾層にも重なるグラデーションのキレイな空が一緒に撮影できる場所なんですね。
自然の美しさと建造物の美しさが一緒に楽しめる撮影ポイントであります。
また、撮影する場所は荒川の土手なので、とにかく広い。三脚を立てて撮影してもまわりの邪魔になりにくいので、撮影しやすいのも嬉しいポイント。広角レンズがなくても、カメラを購入したときについてきたキットレンズの広角側で撮影すれば十分ジャンクション撮影が楽しめます。
強いて難点を上げるとすれば、アクセスの不便さ、というところでしょうか。公共交通機関で江北ジャンクションに向かうには、池袋と西新井を結ぶ都営バス「王40」の「荒川土手」で下車するか、日暮里・舎人ライナー「扇大橋」駅から徒歩で10分、という感じ。
あとは土手なので人が少ないので、防犯という点でも用心に越したことはありません。
その3:箱崎ジャンクション
3つめは東京都中央区の「箱崎ジャンクション」です。ジャンクション夜景といえばここ!という名物スポットです。誰が呼んだかジャンクション界の東の横綱(ちなみに西は大阪・阿波座ジャンクションだとか)。そんな箱崎ジャンクションのオススメポイントはこちら。
- 3路線が集まる圧倒的迫力
- 地下鉄の駅を出てすぐの立地の良さ
とにもかくにも箱崎ジャンクションのオススメポイントはその迫力にあります。頭上を埋め尽くさんばかりに伸びる高架。3路線・6本の道路がまるで六つ首の竜のように鎮座するその姿は圧巻のひとこと。
また、箱崎ジャンクションは東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅を出てすぐの場所にあるので、これまた立地もパーフェクト。公共交通機関でも撮影しやすいジャンクションです。
ただし、東の横綱だけあって半端な装備じゃ返り討ち(?)にあってしまうのが恐ろしいところ。キットレンズの広角側ではジャンクションの全貌が入り切らない大きさなのです。上の写真はキットレンズの広角側18mm(APS-Cサイズセンサーのカメラなので、実際は27mm)で撮影していますが、高架と足元の道路の両方は撮りきれませんでした。
箱崎ジャンクションを撮影するためには焦点距離10mmから15mmほどをカバーできる超広角レンズがほしいところ。
キヤノン・ニコンならこのあたりの超広角レンズが入門用として販売されています。値段も手頃で超広角撮影をはじめやすい、いわゆる沼の入り口ってやつですね・・・
Canon 超広角ズームレンズ EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM APS-C対応 EF-S10-18ISSTM
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初期装備では撮影しにくいというところが箱崎ジャンクションの難点、というところでしょうか。
それでも、やはり箱崎ジャンクションの大迫力はぜひ体感していただきたいところです。これぞキング・オブ・ジャンクション。超広角レンズを手にしてぜひ対峙してみてください!
おまけ:ジャンクションじゃないけど一度は撮りたい道路シリーズ
オススメしたい都内のジャンクション、という形で進めてきた本記事ですが、追加で2点「ジャンクションじゃないんだけど、被写体としてぜひご紹介したい道路シリーズ」という形でご紹介させてください。
おまけその1:東京湾のループ橋
ひとつめは、お台場へとつながるレインボーブリッジに接続された、ぐるっと円を描くループ橋です。夜景で撮影するとまるで王冠のように見える隠れた人気夜景スポットだったりします。ここも超広角レンズ必須ですが、足を運んで撮影する価値のある場所。JR田町駅から徒歩20分程度で到着できます。
おまけその2:首都高速道路5号池袋線出入口
おまけ2つめは、池袋・サンシャイン60の足元に伸びる「首都高速道路5号池袋線出入口」です。ここは正確にはジャンクションではなくインターチェンジになるのでおまけに入れました。
サンシャイン60をバックに、美しいカーブを描きながら伸びていく高架の美しさは西新宿ジャンクションにも引けを取りません。超広角で撮ってカリッと現像して、都会の夜を表現したい被写体です。
ジャンクション夜景もっと流行れ!
ということで、川北先生の記事を見て「ジャンクション夜景もっと流行れ!」と思った勢いで書いてみた都内のオススメジャンクション記事でした。ジャンクション夜景は本当にカッコいいし撮りやすいので、もっと広まってほしい!
過去に撮影したジャンクション夜景の撮影記まとめです。こちらもぜひどうぞ。