お義父さんとの忘年会にて
2018年もいよいよ最後の日。年内の仕事を終えて名古屋にある奥さんの実家へ帰省しております。帰省した初日はお義父さんのはからいで、2人で忘年会をしようということになり、名古屋駅に店を構える「厨 盛田」にて酒を酌み交わしてきました。
もともと結婚当初からお義父さん、お義母さんにはとてもよくしていただいているのですが、結婚後に私の父が他界してからは、お義父さんが特に私のことを気にかけてくださっているように思っています。そんなお義父さんと一緒に飲む機会はとてもうれしいものです。
盛田の名前でピンと来る方も多いかもしれませんが、もともとはソニー創業者・盛田昭夫氏が実家の蔵元 盛田のお酒を味わってもらいたいために開店したお店がルーツになっています。味噌や醤油を使った料理に合う旨口の酒、という風に言われています。
地元・愛知をはじめ新鮮な魚介類を楽しめる料理が多く用意されていて、入店の際には今日の目利きということで、目玉の品々を実際に見せながら説明してくれます。
今回はそんなお店の料理やお酒について説明する記事・・・になるはずだったのですが、ちょっと自分の写真について考える機会になったので、写真と記事の内容が全くリンクしないことをご容赦ください。
お酒を飲みながら、自分の写真について考える
日本酒の蔵元のお店ですが、まず最初の一杯はビールで乾杯。料亭など、料理にこだわりのあるお店で出されることが多いアサヒ「熟撰」をいただきます。
最初はお互いの近況を話したりしながら、和やかに進んでいたのですが、突然私にとって衝撃的な一言がお義父さんから発せられたのでした。
「DAIKIくん、最近写真で悩んでないかい?」
図星過ぎて言葉が出ない。
なんでそんな話になったかというと、きっかけは私が作った2019年のカレンダー。自分で撮影した写真を選んで、1か月めくりのカレンダーを作って親戚に使ってもらっているのです。当然奥さんの実家にもお送りして使っていただいているのですが、その写真の組み合わせを見て違和感を感じたとのこと。
確かに、今回のカレンダーで使う写真は結構迷いに迷って選んだのですが、100%「これだ!」というハマり方はしていなくて、その月や季節に合いそうな写真を「置きにいった」感は自分でも否めず、まぁ及第点かな、という出来だと思っていました。
その点を的確に指摘されて、本当に驚いたのを覚えています。バレるんだ・・・
おかわりからは日本酒を飲みながら、さらに話は続いていきます。
お義父さんは写真を専門にしているわけではないのですが広告を生業としている方で、写真やデザインの組み合わせから広告を組み立てる、なんてことも仕事の一部。そういった仕事の目線から、写真の組み合わせに違和感を感じたとのこと。
「DAIKIくんは、その月のその写真でどんなことを伝えたいのか、しっかり込められているかな?」
ここ最近、自分の中で写真に迷いがあったのも事実。「なにを撮ってなにを伝えたい写真にしたいんだろうか」「自分の心が動いた写真が撮れているのだろうか」なんてもやもやした気持ちを抱えていたのですが、お義父さんとの会話でそれがはっきりと形になりました。
「自分の写真っていったいなんなんだろう」
ありがたいことに、いろいろな方に写真を褒めていただくことがあったりするのですが、うれしい半面「その写真って、たまたまその場に一眼レフを持っていっていて、そのときのレンズのチョイスがはまった結果、カメラとレンズの性能できれいに見える写真が吐き出された」だけだったりするような気がしていて。言ってしまえば、自分が撮っていた写真は、条件がそろえば誰でも撮れる写真ばかりなんじゃなかろうか。
悩むほど大した写真を撮ってきたわけでもないのですが、それでも悩んでしまう。
自分が撮りたいもの、伝えたいものを考える2019年にしよう
そんなもやもやを抱える私に対して、お義父さんからは「これから探せばいいんじゃない?」というアドバイスをいただきました。お義父さんも広告の仕事を通じて「いろいろなジャンルの広告に携わってきた中で、本当にやりたいこととか自分が表現したいことって見つかったのは割と最近だよ」。わからなかったら、考えながら撮り、撮りながら考えるしかない。撮るだけではなく、プロの写真家や写真の上手い方の写真を見て学ぶ機会も増やしたい。
カメラを趣味にしてそろそろ10年になりますが、恥ずかしながら10年経ってようやくスタートラインに立てたのかもしれません。2019年は、自分の撮りたい写真がなんなのか、何を伝えたいのか、考えていく年にしたい。そんなことを決意した2018年の忘年会でした。お義父さん、ほんとうにありがとうございました。
みなさまも、よいお年をお迎えください。そして2019年もどうぞよろしくおねがいします。