ネコと夜景とビール

Nikonのデジタル一眼レフで撮影した写真を掲載しているブログです。路地ネコ、ジャンクションなどの夜景、限定醸造ビールの写真を中心に載せています。

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東京都庁の隙間から飛行機を狙う!

 

 

「東京都庁のツインタワーの隙間に見える飛行機」の写真を見たことはありますでしょうか。航空写真家・ルーク・オザワ氏がその構図で撮った写真を見て、自分も一度撮ってみたい!と思ってから早3年。今回、ついにその写真を撮るチャンスがやってきました。

 

「東京都庁のツインタワーの隙間に見える飛行機」が撮影できる条件は「南風が吹いていること」「15時から19時の間」であること。つまり、2020年3月から運用が開始された、羽田空港の新飛行経路で旅客機が羽田空港に向かうルートを飛んでいること。これが撮影の条件になります。新飛行経路では、都庁を挟んで東西に2ルート、羽田空港へと向かっていくルートになっています。このルートで飛ぶ飛行機を都庁の隙間で狙います!

 

東京で南風が吹くのは年間の約4割と聞いたことがあります。寒くなる=北風が吹く季節に入るため、ざっくり言えば5月から9月くらいが狙い目、ということになりますかね。

 

ということで9月も終盤に差し掛かりますが、やり残した夏の宿題をクリアするぞ!

新飛行経路の運用(南風運用)になると、新宿の上空を次々と旅客機が通過していきます。思っていたより低いところを飛んでるぞ!

 

調べてみると、新飛行経路で羽田空港へ向かう飛行機は、上空900~1,000メートルくらいの高度で新宿を通過していくのだとか。

まずは順光になる東向き。真っ青な空を背景に、タワーの隙間を飛行機が通過するシーンを狙います。都庁の東側を通るルートは羽田空港のC滑走路に着陸する進路で、1時間に30回の着陸が見込まれるルート。単純計算ですが、2分に1機のペースで飛んでいくんですね。

撮影ポイントを探しながら公園内を歩いていると、飛行機が近づいてきました!カメラを上に向けて狙いますが...都庁のずっと上を通過してしまった。このときは新宿中央公園の西側、十二社通り側で狙っていたのですが、どうやらこのポイントではないようです。

 

また、100-400mmの望遠レンズを装着していたのですが、100mmでも持て余してしまう距離感。自分には85mmくらいがちょうどよい感じでした。

 

とにもかくにも、ちょうど都庁のツインタワーの隙間を飛行機が通過するように撮るにはどのあたりから撮るのがよいのか...ここで数学的に高度、角度、都庁からの距離でバシっと計算できるとカッコいいのですが、とにかく足で稼ぐスタイルでポイントを探します。

一度公園を出て十二社通りを渡り、住宅街に入ったのですが、電線が多くてここもポイントではない様子。うーむ、一体どこが撮影ポイントなんだろう...と公園に戻りながらふと都庁を見上げると、あ!

 

新宿中央公園側は、都庁からあまり離れず、近い場所で撮影するといいみたい。新宿中央公園に戻って、ツインタワーの間から飛行機が見える場所を探ります。

だいたい線対称っぽく撮れて、この日のベストショットかな。これが撮りたかった!

 

家でルーク・オザワ氏が撮った写真を改めて見てみると、70-200mmのレンズを使って焦点距離は108mm。都庁外壁のディテールや濃紺の空。そして完璧に中央で捉えた飛行機。やっぱすごい写真だ...

 

公園なので木々を入れても面白い画になりますね。

 

縦構図もいいのですが、撮影のタイミングがなかなかシビア。視野の端っこで飛行機が飛んでくるタイミングを測りながら、タワーの隙間に現れる瞬間を連写連写!

 

いやー、撮ってみたい構図で自分も撮れると嬉しい。撮影ポイントを探しながら歩き回るのもなんやかんや楽しいものです。

それにしても、ビルと飛行機の距離が近くて遠近感がバグってきます。

 

日没近い時間になり、今度は反対側から狙ってみることにしました。都庁の西側を飛ぶルートは1時間に14回の着陸が見込まれるルートで、先に撮ったルートと比べると本数は少なめ。

 

都庁から飛行ルートまでの距離が東側のコースよりも離れているせいか、都庁の足元にある「東京都庁都民広場」から狙うと、飛行機が都庁に隠れてしまいました。近いと見えない。じゃあ離れよう。ということでタワーの隙間に飛行機が見えるポイントを探して再び歩き回ることに。

 

撮影場所を探していると、京王プラザホテル付近が良さげ!「中央通り東」の交差点から都庁に向いて飛行機を待ちます。

 

ちなみに、京王プラザホテルの敷地内であれば都庁の正面から撮れるのかな...どうなんだろう。確かめるためには泊まるしかないのか!?

 

飛行機が都庁の隙間に姿を見せるのはおよそ1秒間。タイミングを測りつつ、高速連写で撮るべし!

 

ちょうどいい具合にタワーの隙間に飛行機が収まりました。待って、狙って、撮る。楽しい。そして「撮ってみたい」と思っていた構図の写真が自分でも撮れた、という喜び。非常に満足でした。