港区・白金台にたたずむ「港区郷土歴史館」へ
港区・白金台にある「港区郷土歴史館」へ行ってきました。昭和初期に建てられたゴシック調の洋館なのですが、耐震補強やバリアフリー化を終えて区の施設として一般公開・一般利用されることになりました。建物の中は見学無料でしかも写真撮影もOK。これは洋館スキーな私としては行くしかない!
荘厳な外観と美しく整った内観は、建築に詳しくない私も思わず見とれてしまうものでした。
もとは「公衆衛生院」だった建物
港区郷土歴史館は、昭和13年に建てられた建物です。もとは公衆衛生院という日本の公衆衛生の改善・向上を目的として技術者の養成や公衆衛生の調査・研究を行う施設でした。なので学校建築に分類されているのでしょうね。
旧・公衆衛生院の建物を港区が2009年に取得して、バリアフリー化や耐震工事を行い、2018年に歴史郷土館として開館しました。資料展示のほか、学童センターやがんの緩和ケア支援センターなど、港区民の生活を支える公共施設として生まれ変わった形です。
立地は東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線の「白金台」駅2番出口を出て徒歩1分です。駅近!!
港区歴史郷土館は有料展示エリア以外は無料で入館することができ、しかも見学・写真撮影可能となっています。 さっそく行ってみましょう!
いきなり美しさに圧倒されるエントランスホール
受付を通ってまず目に入ってくるのは圧倒的な美しさのエントランスホール!円形の吹き抜けの天井と、左右に伸びる階段。そして天井に施された装飾。はー・・・思わずため息が漏れる美しさ。
広角レンズで線対称な形で撮るのが楽しいですね。
ひとつ上のフロアに上がって、エントランスホールを見下ろすと、床の幾何学模様のタイルがこれまた美しい。
教養がないもので、この手の建築物に来ると必ず「ドラクエの塔とかお城みたいだな・・・」と思ってしまうアラフォー。逆に考えると、ドラクエの塔やお城が私にゴシック建築などを教えてくれていたのかもしれない。
階を上がればまた別のホールがお出迎え。ここは授業や研究を行うフロアで、講堂などがあります。
一番上は寮になっていて、研修を受けに来た方の宿泊部屋になっていたそうです。それぞれのフロアでデザインの雰囲気が異なるのはフロアの役割によるのでしょうね。
各フロアの廊下もシンメトリーになっている部分があって、シンメトリー好きとしてはどこにカメラを向けても楽しくなってしまいます。シンメトリー・線対称になる被写体、好きなんですよね。見つけると思わず撮ってしまいます。
歴史とともにどこか懐かしさを感じる「講堂」
そして個人的に最も興奮したのが、建設当時の姿を残す「講堂」です。
椅子と机は備え付け、階段状の講堂は天井、照明、正面のレリーフからなにからすべてが美しい。
自分が通っていた大学にもこういう階段状の大教室があったなぁ。当時はなんとも思わなかったけど、大学を離れると講堂になつかしさを感じる。
当時はカメラや写真に全く興味がなかったけど、講堂で撮る写真は雰囲気がありそうだ、なんて思ったり。誰もいない講堂、友人をモデルにして座ってもらって1枚・・・とかとか。
ちなみに港区歴史資料館の講堂の椅子に座ることはできません。あらかじめご了承ください。
床に敷き詰められた木のタイルにも歴史が刻まれているよう。
どこから切っても美しい講堂。ひとりで何周もしながら写真を撮ってしまいました。
ここはまた来よう。
華美すぎず、清く美しいという印象の建物。中にいると落ち着きます。
各フロアの照明が美しいのも見どころのひとつ。
いたるところにフォトジェニックが隠れてる。
最後にエントランスホールをもう一度見上げて、その美しさにうっとりしてみる。一通り館の中を見て回って写真を撮っておよそ30分。ちょっと駆け足になりましたが大満足でした。
美しいものやきれいなものは新しく作れても、歴史の積み重なったものは時間にしか作れない。昭和の初期に建てられた、この歴史ある建物を状態よく管理・運営してくださっている港区に感謝ですね。
港区歴史資料館、一見(一撮)の価値ありです。
港区歴史資料館 各種案内
■アクセス
東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線「白金台」駅下車 2番出口徒歩1分
都営バス「白金台駅前」停留所下車徒歩1分
■開館時間
午前9時~午後5時 (土曜日のみ午前9時~午後8時)
■休館日
毎月第3木曜日(第3木曜日が祝日等の場合は開館し、その前日の水曜日に休館)
年末年始(12月29日~1月3日)
特別整理期間