バナナのような香りの「エビス 華みやび」
2018年2月20日、ヱビスブランドのホワイトビール「ヱビス 華みやび」がリニューアルして発売されました。
「ヱビス 華みやび」はヱビス史上初めて上面発酵の酵母を使用して醸造したホワイトビールで、2017年3月に誕生しました。誕生から1年で早くもリニューアルを果たした華みやびは
仕込方法を見直し、香りと味わいを丁寧に引き出すことで、フルーティーで華やかな香りとやわらかなコクにさらに磨きをかけました。（サッポロビール ニュースリリースより引用）
と、香りとコクに磨きをかけたとのこと。
＜ビールの「上面発酵」「下面発酵」とは＞
華みやびのまくら言葉には「ヱビス初の『上面酵母』『上面発酵』」という言葉が並んでいます。上面発酵とはなんでしたっけ？ということをまとめてみました。
ビールの醸造の行程の中に「発酵」があります。これは、麦芽から麦汁を作り、その麦汁に酵母を加えると、酵母が麦汁の中の糖分をアルコールと炭酸ガスに分解していきます。
この発酵の際に加える酵母は大きくわけて2種類あります。ひとつは、麦汁の入ったタンクの上面に浮かんできて常温（20度前後）で発酵するもの。この酵母を使って発酵を進めるのが「上面発酵」です。もうひとつは麦汁の入ったタンクの底に沈み、低温（10度前後）で発酵するもの。こちらは底に沈むので「下面発酵」となります。
日本国内の大手メーカーが出しているビールはほぼ「下面発酵」で醸造されているビールです。ヱビスビールも下面発酵で醸造されていますが、ヱビス 華みやびは上面発酵で醸造されている、ということになります。
一般的に、上面発酵のビールの特長は「フルーティな香り」と「豊かなコク」、下面発酵のビールの特長は「すっきりとした風味」と「キレのあるのど越し」と言われています。
ヱビス 華みやびは「ホワイトビール」という位置づけです。ホワイトビールの原料には大麦麦芽のほかに小麦麦芽を使われています。小麦麦芽を使うとやわらかくさわやかな風味になるんですよね。
香りのある華みやびはワイングラスで飲んでもおいしい
ヱビス 華みやびはフルーティな香りが楽しめるビール、ということで、ワイングラスに注いでみました。ワイングラスは口がすこしすぼまっているので、飲むときに鼻がビールに近づいて、ビールそのものの香りをより楽しむことができます。
グラスに注いだビールはやや明るめのゴールド。缶を開けたときはそこまで香りが感じませんでしたが、グラスに注いでもう一度香りを確認すると、バナナのようなフルーツを感じさせる香りがしてきました。
まずは一口飲んでみると、先ほど感じたバナナのような香りが口の中に広がっていきます。 それでいて後味はすーっと香りが消えつつ、やわらかいコクがあります。小麦麦芽を使ったビールにありがちな甘さだけではなく、ヱビスビールっぽい苦みの部分も感じますね。
また、冷蔵庫から出してしばらくたって、ビールの温度が上がってくると、フルーティな香りと後味に感じるコクが増してくるようです。ビールの温度が低い時はすっきりさも楽しめて、温度が上がるとフルーティさが前面に出てくる感じ。ゆっくり飲めば一回で2度楽しめる、華みやびの飲み方。
ひなあられがおつまみに意外と合う
この先は極めて個人的な好みの話なのですが、華みやびとひなあられが意外と合うな、という新たな発見をしたのでここでご報告させていただきます。ひなあられはアリックス社のひなあられが究極で至高だ！と声を大にして言っているのですが誰も賛同してくれないので、一人ひなあられ道を突き進む38歳です。
華みやびのフルーティでやわらかなコクと、ひなあられの淡白な甘さがうまく組み合わさったという感じですかね。
いつものヱビスとは違ったヱビス、気に入りますか？
リニューアルした「ヱビス 華みやび」を飲んでみました。通常のヱビスビールとは異なる風味に仕上げたヱビス 華みやびは、いつもヱビスを飲んでいるユーザーではなく、普段はヱビスをあまり飲まないような層、割と若年層のユーザーをターゲットにしています。だからいつものヱビスのイメージで飲むとちょっとびっくりする味わいだったりするんですよね。そういった意味では好みの分かれるビールだと思います。
ヱビス初の上面発酵で作られたホワイトビール、ヱビス 華みやびでした！
