多重露光で不思議な空間に行ってみませんか?
何度となく訪れて、撮り慣れた東京駅の写真。 普通に撮るといつも通りの写真になりがち。そんなときは、カメラに搭載されたフィルターや機能を使うと、いつもとちょっと違った写真が撮れるのだということを実感した1枚が撮れました。
今回は、多重露光で東京駅を撮ってみたら不思議な世界に引き込まれそうな写真が撮れましたよ、という記事です。
ちなみに多重露光はひとコマの写真の中に2枚以上の写真を写し込む手法で、最近のデジタルカメラにはほぼほぼ搭載されている機能です。私は多重露光を使うときはイルミネーションを撮る時が多く、日中に使うことはあまりなかったんですよね。
休みの日、なんとなく訪れた東京駅。駅すぐ近くのKITTEの屋上庭園から東京駅の駅舎を撮ってみます。うん、いつもどおりの、言ってしまえば代わり映えのしない写真になってしまいます。
なんとなく気分も晴れず、もやもやっとしていたので、空でも見上げてみようかとKITTEの屋上庭園から空を見上げると、KITTEのオフィス棟、JPタワーがにょきっと伸びているのが目に入りました。
ここでなぜだかピンと来て、「これは多重露光で撮ってみたら面白いかも・・・?」
さっきの角度から撮った写真に、普通に見上げた写真を多重露光で重ねると・・・
おお、なんだかいつもとちょっと違う写真になったかも!
ちなみに撮影方法はいたってシンプルで
1.カメラで多重露光の機能をセットする
2.正面から被写体を撮る
3.カメラをひっくり返して、正面から被写体を撮る
これで、不思議な写真のできあがり。カメラをひっくり返して撮るのがちょっと難しいですかね。普段右手の人差し指で押しているシャッターを、カメラをひっくり返すと左手の小指で押す感じになるので・・・
あと、2枚以上の写真を重ねるので露出は少し調節した方ができあがりはキレイになると思います。今回は少しアンダー気味に撮影しておきました。rawで撮影してあとで調節すればいいっちゃいいんですけどね。
一人で気分が盛り上がってきて、東京駅のドームを中心に添えて2枚の写真を重ねてみました。重なる時に、メインの被写体になるものは重ならないようにして撮ることを意識してみました。そうすると、真ん中の雲を中心にして、世界がぐるっと回っている、そんな写真に仕上がりました。
ドームのてっぺんの避雷針をぴったりくっつけようとすると、これがなかなか難しいんですよね・・・ファインダーの中の水準器はちゃんと合わせたはずなのに、2枚重ねてみるとちょっとズレてる。ただ、カメラの中で多重露光の写真を作成して、出てくるまでのワクワク感は楽しめるかも。ズレてたら「次こそは合わす!」とちょっとゲームっぽく意地になってみたり。
ブログの最初に載せたこの写真がいちばんぴったり合ったかな?線対称ではなく、点対称の画になるので、アンテナとアンテナが触れた点を中心にぐるっと回すと元の形に戻るというやつです。ちょっと異次元空間っぽい写真が撮れて、満足。
多重露光で行幸通りをウユニ塩湖に変える
KITTEの屋上庭園から降りて、丸の内の行幸通りへやってきました。東京駅から皇居へと伸びる遊歩道です。左右には街路樹が植えられて、等間隔で街灯が立っているきれいな歩道。
これを多重露光で撮影してみると、道路に空や街路樹が写り込んだようにみえて、まるでウユニ塩湖で撮影した写真のようになりました。真ん中に走る道路を境にして、多重露光で2枚の写真を重ねています。
ウユニ塩湖と違うのは、水面に写ったものを撮ったのではなく180度ひっくり返した写真を重ねているので、上にも書いた通り点対称の画になっているということ。ウユニ塩湖の写真は水面で折れば重なる線対称の画、ですね。
でもこの写真は多重露光でイメージした通りの写真になったので、結構気に入っています。等間隔で木や街灯などが並んでまっすぐ伸びる道路はこの多重露光で重ねる写真がハマりそう。前に名古屋の栄で撮ったセントラルブリッジから伸びる久屋大通なんか面白いかもしれないですね。今度名古屋に行ったら撮ってみよう!
普段見慣れた風景や撮り慣れた景色も、いつもと違う撮り方や機能を使うと面白く撮ることができました!いつもの景色が不思議な世界に変わるのも、写真ならではというところでしょうか。正統派でじっくり撮影するのもいいですし、たまにはこうやっていろいろな機能で撮影してみるのもいいですね。
たまにはいつもと違う撮り方で試してみると面白いですよー。ぜひお試しあれ。