鶴見線で行くプチ撮影ツアー
JR鶴見線に乗って写真を撮ってきました。鉄道ファンの方には有名すぎるほどの話かもしれませんが、鶴見線には個性的でフォトジェニックな駅が多くあり、一度行ってみたいなと思っていたのでした。休日に半日時間が取れたので、この機会に行ってみようと。
東京からほど近い場所にありますが、ほどよく非日常を味わえる撮影ツアーとなりました。
「鶴見」駅からスタート
鶴見線はその名の通り「鶴見」駅を起点としている路線です。鶴見駅は京浜東北線で東京駅からおよそ30分、横浜駅から10分という場所にあります。都心に住んでいる方はもちろん、なにかの用事で東京方面に来られた際も足を伸ばしやすい場所ですね。羽田空港まで30分かからないのもいい立地。京急鶴見駅から京急線に乗れば一本。
鶴見線は鶴見‐扇町間の本線のほか、途中の安善駅‐大川駅を結ぶ大川支線、そして浅野駅と海芝浦駅を結ぶ海芝浦支線という3つの路線があります。今回は本線の終点駅である扇町駅、海芝浦支線の終点駅である海芝浦駅、そして本線の国道駅へと行ってみることにしました。
さっそく鶴見線に乗ろうと時刻表を見てみると、日中の時間帯は30分に1本程度の本数。す、少ない・・・
なぜかというと鶴見線は京浜工業地帯にある工場に勤める方々が使う路線なので朝と夕方の通勤時間帯は3~4分に1本ほどの本数が出ていますが、日中は路線を使う人が少ないので走る電車の本数も少ないんですね。
ホームには総武線のような黄色に水色のラインが入った車両がお待ちかね。それでは、鶴見線の旅にでかけましょう!
昭和の空気を色濃く残す「国道」駅
鶴見駅を出発して最初の駅「国道」駅でいきなり途中下車します。この国道駅、レトロな雰囲気をビンビンに放っている駅なのです。
さて、次の電車が来るまで30分あります。駅構内を撮りにいってみましょう。
昭和初期のガード下が残る駅
国道駅の開設は1930年(昭和5年)。その名の通り国道15号に隣接しているので駅名は国道駅になったと聞きます。駅のガード下は開設当時の雰囲気を色濃く残していてまさに都心に残る「秘境」。
数年前に一度国道駅を訪れていました。
営業しているお店は改札を出てすぐの「国道下」という焼き鳥屋さんだけのようで、ほかのお店はすでに営業していないようです。看板や店構えに年季が入ってますね。。
看板の雰囲気も、昭和当時で時が止まったような感じ。この空気は作ろうとしても作れないですよね。さらに看板の上にところどころ開いている小さな穴は第二次大戦時の米軍の機銃掃射によるものだとか。駅の外壁にも掃射の痕跡が残っていました。
国道駅のレトロな駅舎とガード下は姿が残っているうちに見ておきたい。これは歴史遺産だなぁ。
何気にガード下のアーチがおしゃれ。
人が通るだけで絵になる国道駅。ポートレートの舞台としてもとても映えそうです。この日はモデルさんを連れて行くのを忘れちゃったんだよなぁ・・・
うちのモデルさんの活躍はぜひ下記の記事からご覧ください
次の電車がやってきました。これを逃すとまた30分待たなければなりません・・・やってきた電車に乗って次の目的地へと向かいます。
京浜工業地帯の中心へと進んでいく鶴見線。駅の外は工場だらけになってきました。
海の駅にして陸の孤島「海芝浦」駅
国道駅から鶴見線に乗り込んで、やってきたのは終点の海芝浦駅。ここ最近都心の絶景駅として取り上げられることも多いような気がします。
なぜなら駅のすぐ裏が海だから!!海だー!!
駅の下を流れるのは、京浜工業地帯を入る田辺運河。ホームから運河越しに眺めれば大黒ふ頭にかかる鶴見つばさ橋と工場の姿が見えます。空が広くて気持ちいい。
海に近い駅といえば愛媛の下灘駅が有名ですが、こちらの海芝浦駅もまた趣があってよいですねー。水面もだいぶ荒れていましたね。
この日は台風が日本列島に接近していた影響で風が強く、帽子を飛ばされないように押さえながらの撮影となりました。
そしてこの海芝浦駅、改札の外は東芝の工場敷地。改札から出られるのは東芝の関係者の方のみとなっています。これが陸の孤島たるゆえん。
海芝浦駅の脇には海芝公園という公園が整備されていて、ベンチなどが用意されています。この海芝公園は東芝関係者以外の一般客も利用することができるようになっています。お弁当を持ってきてベンチでのんびり、なんていうのも気持ちよさそう・・・
ただ、関東を直撃した台風の影響か、公園は当面閉鎖とのこと・・・これで駅の外に出るすべはなくなってしまいました。
しかも乗ってきた電車に再び乗らなければ、次の電車は2時間後・・・海芝浦駅さんも注意喚起されています。今回は風も強いし秋なのに暑いし、おとなしく次の電車で帰ろう。
到着した電車が発車するまでは20分ほど時間があります。その間にいろいろと写真を撮っていきましょう。次は夕方頃に来てマジックアワーの時間帯の撮影もしてみたいなー。
海の駅だけど陸の孤島の海芝浦駅。また来よう。
乗ってきた電車に再び乗り込んで、次の目的地へと向かいます。途中乗り換えた浅野駅も線路に草ボーボーでなかなか渋い。ここから本線に乗り換えて、最後の目的地へ。
ネコの駅「扇町」
最後の目的地は扇町駅。 鶴見線本線の終点です。
ここも小さな小さな駅舎とホームがあるだけの小さな駅ですが、ここにも一度来てみたかったのです。その理由は・・・
ネコさん!!
駅に住み着いたネコさんで有名らしく、鉄道関連の雑誌などでも何度か目にしていた扇町駅。ネコ撮りブロガーの端くれとしては、一度お参りしておきたい場所なのでした。
耳にカットが入っているので、近隣の方が地域ネコとして見てくださっているのですね。
駅構内のいたるところにネコさん。人に慣れているというか、人のほうが駅におじゃましている感じ。
次の電車が出るのか・・・
見送りくらいしてやるか・・・と言ったとか言わないとか。
扇町駅も電車の本数が少なく、到着した電車は停車時間が短い。そして1本電車を逃したら次はやっぱり2時間後。ばたばたとしながらもネコさんとのふれあいを楽しみ、後ろ髪を引かれながら電車に乗り込んだのでした。はー満足。
2時間くらいで巡れる鶴見線ツアー
鶴見駅を出発して国道駅→海芝浦駅→扇町駅と巡って再び鶴見駅に戻ってきました。2時間弱の鶴見線ツアー。ちょっと時間ができたくらいで巡れるいいサイズでした。もちろん、もっとじっくり巡ってもいいでしょう。途中下車したり、駅間を歩いたり、じっくり駅に佇んでみたり。都心で手軽に味わえる秘境巡りです。
子連れで行くなら小学生くらいからがいいかな?
電車好きな息子くんも連れてきてあげたいなー、と思いつつ、子連れで来るなら小学生くらいになってからが良いかな?と思ったり。
というのも駅の施設的な話になりますが、トイレが結構年季が入ってて古かったり、売店や自販機も少ないんですよね。少ない電車を乗り逃がした時の対応もちょっと大変そう。
なんとかなるとは思いますが、鶴見線フォトジェニック駅巡りは対象年齢6歳以上といったところでしょうか。
非日常でフォトジェニックな空間を楽しめる鶴見線ツアー、楽しいですよ!